カルーキというゲームは、サッカー日本代表のオシム監督が好きだというこ とで、ちょっと有名になりました。欧州とかではかなり有名なゲームのようです。 ゲームのルールについては、「 ゲームファーム」 などで既に紹介されていますが、 欧州などで行われている賭点や失格制などには触れられていません。
なので「CARD GAMES」 などを参考に、主に英国のパブで行われているカルーキのルールを紹介します。
普段あまり使わない言葉の説明は以下のとおりです。
カルーキはラミーゲームの一種である。
人数は2〜5名
カード2組とジョーカー2枚、合計106枚で遊ぶ。
各カードの点数は以下の通り
A | 11点 |
K、Q、J、10 | 10点 |
2から9 | それぞれの数字 |
ジョーカー | 15点(他のカードの代理で使う時は、そのカードの点) |
最初に各々13枚づつ配り残りは山札とする
ゲームは、
賭点については以下の4種類を事前に決める必要がある。
一般的には以下の通り。
コールアップ | 1単位 |
カルーキ | 2単位 |
イニシャル | 5単位(3単位) |
バイイン | 5単位(2単位) |
最初に人数分の連続した数のカード(5人ならA、2、3、4、5)をシャッフルしてから1枚づつ配る。
Aの人が席を決め、 2以降の人はカードの順番に時計回りで座る。 一番最初はAの人が配り手になり、順次左側の人が配り手になっていく。
配り手はシャッフルして右側の人に切ってもらい、1枚づつ配る。
各人の手札が13枚になったら、次の1枚を表向きに中央に置き、最初の捨札とする。
残りは裏向きに積んで山札とする。
メルドは、3枚以上のカードからなる役で、表向きにプレーヤーの左側に出されたものをいう。
メルドには2種類ある。
同じランク(数字)の3枚か4枚のカードの組。それぞれのスート(模様)は違わなければならない。
有効な例 | hQ-cQ-sQ、h9-d9-s9-c9 |
無効な例 | d4-d4-c4 |
同じスートの3枚以上の連続したカードの組。カードの順番は
A-K-Q-J-10-9-8-7-6-5-4-3-2Aと2は繋がらないことに注意。
有効な例 | cA-cK-cQ、sQ-sJ-s10-s9-s8 |
無効な例 | d3-d2-dA、c2-cA-cK |
6枚以上の連続した組を1つのメルドとするか2つ以上のメルドとするかは選ぶことができる。 (普通は1つのメルドとする方が有利)
ジョーカーはセットやランの足りないカードの代理に使うことができる。
ランの端にジョーカーを使う場合は何のカードの代理か、プレーヤーは明らかにしなければならず、 また、あとからそれを変えることはできない。
1枚のカードと2枚のジョーカーをメルドする場合はそれがセットなのかランなのか宣言しなければならない。 また、そのときはジョーカーが何の代理か宣言しなければならない。
セットの中のジョーカーは何のカードの代理かは言わない。
あるプレーヤーがある勝負で最初にするメルドは、セットやランの合計点が40点以上なければならない。 2度目以降のメルドは点に関係なく出せる。
「最初ののメルド」を出したあと、その順番、あるいはそれ以降の順番の時に、 既に出されている自分や他の人のメルドを更に大きくするように手札をつけることができる。
これをビルドと呼ぶ。
例えばセットの4種類目のスートを加えたり、ランを更に延ばしたりすることができる。
ただし、ランの片方の端には一度に2枚までしか追加できない。
ジョーカーはメルドを作る時と同じように、すべてのカードの代理になれる。
既に「最初のメルド」を出しているプレーヤーは、 メルドされているジョーカーを以下の手順で入手することができる。
ただし、入手したジョーカーは、すぐに新しいメルドやビルドに再利用しなければならない。 手札にジョーカーを加えることはできない。
ジョーカー3枚のセットの場合、同じランク(数字)の、セットに無いスートのカード2枚を加えて4枚セットを作り、 ジョーカーを取る。
ジョーカー1枚を含む3枚セットの場合、例えば s10-d10-joker のメルドに対し、h10とc10を加えて10の4枚セットをつくり ジョーカーを取ることができる。
ジョーカー2枚を含む3枚のセットの場合、例えば s10-joker-joker のメルドに対し、h10、c10、d10のうち2枚を加えて、 10の4枚セットをつくりジョーカーを1枚取ることができる。
ジョーカーを含むランの場合、ジョーカーが代理しているカードと交換することで、ジョーカーを入手できる。
ジョーカーの再利用の場合を除き、メルドは作り直しできない。メルドには カードがが付け加えられるのみである。
配り手の左側の者が最初にプレイし、そこから時計回りに順番が回る。
プレイは以下の3つの手順で行われる
プレイの際には、必ず1枚カードを引き、捨札をしなければならないが、 メルドは、メルド可能なカードがあっても、必ずしもメルドしなくてよい。
最初のプレイヤーの一番最初のプレイだけは、例外的に山札、捨札どちらからカードを引いてもよい。
2番目以降のプレイヤーは、「最初のメルド」をする時でなければ、捨札を取ることはできない。 「最初のメルド」をしない時は、山札からカードをとらなければならない。
「最初のメルド」をしたあとは、プレーヤーは山札、捨札どちらを取っても良い。
捨札を取った場合でも、すぐにメルドをせずに手札にとっておくことが可能である。
1回の勝負の終りは、プレーヤーが、山札か捨札から1枚カードを取り、 1枚を残して他のカードを総てメルドし、 残った1枚を捨てた所で終る。 これをコールアップを言う。
コールアップは、捨札で終らなければならない。総てのカードをメルドし、捨札が無いのは無効である。
※他のラミーゲームのレイオフと違い、コールアップ後は他のプレーヤーは手札を捨てたり、 ビルドすることはできず、即、終りとなる。
13枚総て同時にメルドすることを、カルーキと言い、通常のコール アップより支払いの点数が高い。
他のプレーヤーが既にメルドしている場合には、カルーキは、メルドとビルドを組合せて行なうこともできる。 その場合、40点以上の「最初のメルド」を出してから、ビルドしなければならない。
捨札をしたときに、手札が3枚以下の時は、他のプレーヤーに手札の数を宣言しなければならない。 宣言し忘れた場合は、次の順番にコールアップ等で勝つことができない。
山札が無くなった場合は、捨札をシャフルして裏向きに置き、新しい山札とする。 山札の最後のカードを引いた人は、新しい山札の横に捨札を捨てる。 2度目に山札が無くなった場合は、ゲームを無効とし、同じ配り手が再度シャフルしてゲームを始める。
成績には3種類ある。
1回の勝負がついたあと直ぐのプレーヤー間の賭点の支払いとプールへの賭点の支払い、
失格となるプレーヤーを決めるための罰点の記録、
最後にプールの賭点を取るプレーヤー。
支払う賭点の大きさは、ゲームの前に決めておく。
ゲームの最初に、各プレーヤーは、イニシャルの賭点をプールに支払う。
各回の勝負の勝者は、その勝負に参加している他のプレーヤーから、 コールアップやカルーキの賭点を受け取る。 (失格になり、その勝負に参加していない人は支払わなくてよい)
負けた人の手札の点を罰点として計算する。(ジョーカーは15点) 得点表には各プレーヤーの罰点の合計を記入する。
罰点が150を越えたプレーヤーは、バイインをしない限り失格となる。
バイインはバイイン用の賭点をプールに支払い、 その人の罰点を、罰点が150点以下のプレーヤーで最も罰点が大きい者と同点にする。
バイインは以下の制限がある。
各勝負の毎に点数を清算する方法の他に、 ゲームが終わるまで賭点を紙に記録し、最後に清算する方法もある。
その場合、罰点の表と、賭点の表の2種類必要である。
罰点 | 賭点 太郎 花子 一郎 二郎 | 太郎 花子 一郎 二郎 85 42 * 62 | -1 -1 +3 -1 * 92 45 84 | +2 -2 +2 -2 123 145 *K 92 | 0 -4 +8 -4 127 (127) 98 * | -1 -5 +7 -1 156 198 * 174 | -2 -6 +10 -2 プール(イニシャルとバイインの賭点): -5 -10 +20 -5 合計: -7 -16 +30 -7
左の表の*はその勝負の勝者。*kはカルーキで勝利したとき。 括弧はバイインを示す。
この例は、4回目の勝負で花子が150点を越えたので、 バイインして罰点を127点にしたところである。
右の表の賭点の表は総計が0になる。
5回目の勝負で150点以下が一郎だけとなり、彼が勝者となって、 プールの賭点を取得した。
最後の行はプールの賭点(イニシャルとバイイン)を足した合計である。
主なルールのバリエーションは以下の通り。